ピンク、マゼンタ寄り
2024年 01月 12日
歯医者の会計時、受付の人に
「松本さんのテーマカラーはピンクですか?」と聞かれ、
え!なんでわかるんだろう!と「はい、そうです!」と答え、でもベビーピンクとか淡いピンクじゃなくてマゼンタ寄りのピンクですって説明しなきゃ、と思うと
「持ってるものが全部ピンクですので」と言われ、
うわぁ!確かに服もカバンも財布もピンクだ!
説明する必要がなくなったと思うと同時に恐ろしくなった。
カバンに入ってるポーチもスマホケースも水筒も全部ピンクだ。無意識に。
ある時は、服を脱げど脱げどピンクだったことがあり、友人に「徹底してるなー」と言われたことがある。
アウターを脱ぎ、カーディガンを脱ぎ、肌着に至るまでピンクの層になっていた。
絶対ピンクじゃなきゃいけないと、こだわっているわけではないはずなのに、よほど注意していないとピンクの嵐になってしまう。
小さい頃から色のことばかり考えていた。
毎日、頭の中で好きな色の順番を作っていた。しかも細分化されていて、ピンクはマゼンタ寄りで、黄色は山吹色寄り、青はターコイズ寄り、と細かい。
でも小さい頃はピンクが好きだということを隠していた。二番目に好きということにしていた。
成長するにつれ、ピンクが好きということを隠さなくなった。そしてこだわりが強すぎて友人に度々迷惑をかけた。箸とかコップとかわざわざピンクと交換してもらっていた。不機嫌になりすぎるからである。
友人がユーホーキャッチャーが好きで、ゲーセンでどでかいスライムを見つけて、前の人が青いスライムを取り、係の人が次に取れる場所にピンクのスライムを置いてくれたので、友人は「ピンクだから、さおちゃんちに置いていける」と言って一緒懸命取ってくれた。いまだに気を使わせていることに申し訳なく思いつつも、この人はほんまよくわかってるなぁと関心するのであった。
あるデパートによく出没してた「ピンクのおばちゃん」と呼ばれている全身ピンクの名物おばちゃんがいた。ピンクのおばちゃんは車もピンクで車の中にあるクッションなんかもピンクだったらしい。
明日は我が身である。私が「ピンクのおばちゃん2世」になる日もそう遠くない。
そしてもう一人、大学時代の教授で「マゼンタ」と呼ばれていた年配の教授がいた。なぜ「マゼンタ」かというと口紅の色がマゼンタだったからだ。今でもくっきりと思い出すことができる、あの唇。唇だけを思い出す。
私は口紅はしないけど、所持品がマゼンタすぎるので「マゼンタのおばちゃん」になるかもしれない。
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by Saorigoto
| 2024-01-12 21:17